これから小説の冒頭書いていくからまずいところがあったら教えてくれ

**それでも動く名無し** · 2024/02/12(月) 17:22:35.68

アダマール帝国騎士ジャンは脱税の罪で先祖代々の封土の7割を国庫に強制収容され、家計は火の車だった。

なにしろ妹の結婚式のために多少借金をしても農場の収入ですぐに返せると踏んでいたからだ。

**それでも動く名無し** · 2024/02/12(月) 17:22:54.85

高利貸しに事情を汲んでくれるよう泣きついたものの、それが逆効果だった。

凋落して飛ばれる前に絞れるだけ絞ってしまえと言わんばかりに3ヶ月で耳を揃えて返すよう迫ってきたのだ。

**それでも動く名無し** · 2024/02/12(月) 17:23:09.23

返せなければ栄誉ある騎士から奴隷の身だ。こんな辱めが他にあろうか。

そんなわけでジャンは毒ニンジンでも飲んで自殺してしまおうかと、残り少なくなった領地のはずれの川辺をぽつぽつと歩きながら思案しているところだった。

**それでも動く名無し** · 2024/02/12(月) 17:23:23.60

俯いてぐるぐると去来する自殺の計画と家の没落の恐怖に取り憑かれていると、数メートル先で領民どもがなにやら娘を取り囲んでいる。

拐かしかと警戒したがどうやら雁首揃えて娘が話すのをじっと聞いているようだ。

**それでも動く名無し** · 2024/02/12(月) 17:24:15.59

ジャンも群衆に紛れ耳を傾けてみた。領民どもは娘の話に夢中で後ろに立つ領主のことなど気にも留めない。

**それでも動く名無し** · 2024/02/12(月) 17:24:34.05

「皆さんどうか哀れな私を助けてください。はるばる東国のペルシから逃れてきたのです。高貴な身分でしたが化け物に国を追われ乞食に身をやつしています。化け物を討伐し土地を取り戻してくれるならなんなりと褒美を差し上げます」