実に生々しい言葉ばかりが並んだ。22年11月に「もうスポーツ賭博なんか嫌になるよ(笑)。もう1回賭けさせてもらうチャンスはある? 支払いは気にしないでくれ」と連絡していた
水原氏は、同年12月には「もう200だけ賭けさせてもらえるかな? 母に誓うよ。これをアメリカへ戻る前の最後(の賭け)にする。何度も聞いてごめんなさい」とメッセージ。
その言葉からはギャンブルにのめりこんでいた様子が伺える。

 そして、23年6月にも「ついてないなぁ。最後に賭けられる? これが大幅な損失前の最後だ」「まずいな笑 最後の最後の最後のお願いで、賭けられる?これが本当の最後」
と求めていた水原氏に対して、胴元側は「いろいろ払ってから賭けろ」と指摘。

 そして、負債の支払いが滞り始めていたという23年11月17日には、水原氏の返答の遅さに苛立ったと思われる胴元側が、大谷とその家族を含めた脅迫めいたメッセージを送っている。

「やあイッペイ。今、金曜の2時だ。君がどうして電話を返してくれないのかは分からないけどさ、俺は今、ニューポート・ビーチにいるよ。
(大谷が)犬を散歩しているのがここから見えたよ。今からオオタニのところに歩いて行って、『君から返事がないぞ』って聞いてみようか。今すぐ連絡をくれ」

 ちなみにこの日は、大谷がキャリア2度目のアメリカン・リーグMVPに輝いた翌日。水原氏が各所で対応に追われていたのは想像に難くない。

「本当に、本当にしんどい。明日送金する」
 それでも水原氏は膨大に膨れ上がった金額の支払いをしきれていなかったと見られる。ゆえに胴元からの執拗な問いかけは次第にエスカレートしていった。

 大谷がドジャース移籍を発表して間もない23年12月15日には怒りを交え、「忙しいのは分かるが、最低限の敬意は払ってくれ。
今夜、遅くなっても何時でもいいから電話するように」とメッセージ。
これに対して、すでに支払い能力を失いかけていた水原氏は「ごめんよ、兄弟。そんなつもりはなかったんだ、約束するよ。今は目が回るほど忙しくて。
ここ最近、他の問題もあって、本当に、本当にしんどい。明日送金する」と返答している。