まずは経緯を簡潔に振り返ってみたい。男性はみずほ銀の人事部から執拗な退職強要を受けた上、16年4月から自宅待機を命じられた。男性は体調を崩し、精神的に追い詰められて、通院を余儀なくされる。不可解だったのは、自宅待機命令や退職強要を受けるに相当する正当な理由が、みずほ側から男性に明かされなかったことだ。きっかけとして男性が思い至るのは、当時のみずほコーポレート銀行京都営業部長で、前みずほ銀常務執行役員(現在はみずほリース常務執行役員)の須見則夫に、客の前で足を組んで新聞を広げる態度を改めるようお願いするメールを送った直後に「覚えておけよ」と言われたことだった。