警護失敗「目を閉じたらあの場面浮かぶ、苦しみは生涯背負う」…安倍氏銃撃1年

安倍晋三・元首相(当時67歳)が奈良市で銃撃されて死亡した事件は8日、発生から1年となる。
要人を守る使命を果たせなかった警察は、信頼を大きく失墜させた。
警護や捜査に携わった奈良県警の警察官らが、「あの日」の記憶と胸の内を明かした。

「目を閉じたらあの場面が浮かぶ。破裂音のような銃声も。
この苦しみは生涯背負うしかない」。現場で警備にあたった担当者は、そう無念さをにじませた。

演説場所はガードレールに囲まれ、周囲は360度ひらけていた。危険性は見落とされていた。
「ドーン」「ドーン」。午前11時半過ぎ、安倍氏の後方から道路を渡って近寄った山上徹也被告(42)(殺人罪などで起訴)が銃撃した。
2発目が命中し、安倍氏はその場に倒れた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230708-OYT1T50029/