身長160センチ“天才相撲少年”が大相撲デビュー 体重60キロ差対決に挑む姿が胸熱「初々しい」「応援してる!」
5/15(水) 8:57配信

<大相撲五月場所>◇三日目◇14日◇東京・両国国技館

 かつて“天才相撲少年”として注目を集めた元村康誠が、四股名・琴元村(佐渡ケ嶽)でプロデビューを果たした。三日目、前相撲で初土俵を踏むとファンからは「がんばれー!」「応援してるよ!」と熱い声援が飛び交った。

 五月場所前の新弟子検査で合格した琴元村。平成20年(2008年)生まれ、佐賀県武雄市出身で今春中学校を卒業したばかりの15歳だ。体格の小さな入門志望者のための二次検査で合格し、一時は“戦後初の身長150センチ台の力士誕生か”とも話題を呼んだが、最終的に合格時は身長160センチ・体重68キロに。それでも最小兵力士であることに変わりはなく、他の合格者と比べても身長差は10センチ以上に及ぶ。

 そんな琴元村は5年前、小学4年生の時に「第9回白鵬杯2019」に“チーム琴奨菊”のメンバーとして出場。当時身長130センチ・体重30キロの小さな体格ながら、個人戦で体重70キロと倍以上も重い相手と熱戦を繰り広げ、抜群の体幹で逆転勝利を果たし技能賞も受賞した。この取組の動画はSNSなどを中心に拡散されたほかテレビでも取り上げられ、“天才相撲少年”として一躍有名になった。

 その後も相撲を続けてきた琴元村は、昨年、中学3年生の時に第53回全国中学校相撲選手権大会の団体戦に出場。中堅を務めると予選では3戦3勝し、特に3回戦では倍以上も大きな体の相手に素早い足取りで圧勝した。さらに今年2月には「第14回白鵬杯2024」に中学生の部で出場、3回戦まで進出するなど成長ぶりも見せつけている。

 五月場所三日目、前相撲で初土俵を踏んだ琴元村。プロデビュー戦の対戦相手は身長175センチ・体重128キロの22歳・宮崎(境川部屋)だ。身長差15センチ、体重差60キロの体格差に加え、宮崎は相撲の強豪・日本大学出身の実力者。中学を卒業したばかりの“最小兵”琴元村にとってはまさに強敵だ。土俵上に琴元村が登場すると、ファンからは「元村くんや」「楽しみだわ」「初々しい」「元気にね」「がんばれー!」「応援してるよ!」と多くの声援が寄せられた。

 だが取組では、立ち合いふわりと前に出ると、宮崎の強烈な突きに吹き飛ばされ一気に後退。一回転してなんとか粘ろうとするも圧力に負け、なにもできずに押し出されて土俵を割った。悔しいデビュー戦、早くもプロの洗礼を受けた琴元村。最小兵の“逸材”はここからどんなふうに化けるだろうか――。

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