ことし2月、神奈川県警は、覚醒剤を所持した疑いで寒川町に住む40歳の男性を、誤って逮捕していたと発表しました。

神奈川県警によりますと、去年11月30日、平塚警察署で覚醒剤を使用した疑いで40歳の会社員の男性を取り調べていましたが、その際、男性の足元から覚醒剤が入った袋が見つかったということです。

その後、県警はこの男性の採尿を実施し、覚醒剤の成分が検出されたため1月に逮捕、2月には覚醒剤を所持したとして再逮捕しました。

しかし男性は「自分の持ち物ではない」と容疑を否認していて、県警が覚醒剤が入った袋のDNA鑑定を実施しところ、男性と同じ部屋でおよそ50日前に窃盗の疑いで取り調べを受けていた34歳の男のものと判明。
この男が取り調べの際に机と壁の間に覚醒剤を隠していたことも分かり、男性は2月9日に釈放され、県警は5月24日、覚醒剤を所持した疑いで男を書類送検しました。

男が覚醒剤を隠してから40歳の男性が取り調べを受ける、およそ50日の間に、この部屋では取り調べが28回行われていたということです。

県警は男性に謝罪していて、今後、取り調べ室の管理や再発防止を徹底するなどとしています。