なんと悲しい50周年だろう。日本人の出生率が、人口置換水準である女性一人当たり「2.07」人という数字を下回ったのは、1974年のことだった。その年以来、一歩また一歩と人口減少の歩みを続けている。人口統計学者たちが見守るなか、かつては土台が安定した形だった人口ピラミッドが、砂時計のようにひっくり返りつつある。

日本国際交流センターの毛受敏浩(めんじゅ・としひろ)が挙げる数字によると、「毎年平均して470校以上の公立学校が閉校し、1000km以上のバス路線が廃止になっている」という。さらに、日本では2020年代末までに550万人が亡くなり、その次の10年間ではさらに730万人が亡くなるだろうと予言する。