横浜市が市営バスの運転手に対し、5日間の夏季休暇を取らない場合、5万円を支給することを決めた。人手不足によるバスの減便を避けるための措置だが、働き方改革に逆行するような対応に現場からは反発の声も上がっている。

 市交通局によると、運転手は年間計20日の有給休暇と、6~9月に計5日の夏季休暇が取得できる。このうち夏季休暇を1日も取らなかった場合、特別手当を支給すると5月末に通知し、今月15日までの申請を求めているという。

 4月から始まったバス運転手の長時間労働是正のための時間外労働(残業)規制を受け、バス業界では運転手が不足している。市は4月に2度の減便を実施したが、5月1日時点で123人分が足りないという。

 担当者は「市民の足を守るため、何でもできることはやろうと知恵を絞った」と説明する。一方で、勤続約30年の運転手は取材に対し、「きちんと休みを取らせることも安全運行管理の一つ。こんな安い値段で夏休みを売る人はいない」と憤っていた。

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