ラピダスはGAAを学ぶため、100人の技術者をIBMの最先端半導体研究開発拠点「アルバニー・ナノテク・コンプレックス」に「留学」させている。だが100人の平均年齢は50歳を超えているという。

 彼らが現役バリバリだった頃は「プレーナー型」と呼ばれるFinFETのもう一世代前の構造が主流だった。そんな老兵たちが、まだ誰も実用化したことのないGAAに挑む。しかも先生役は10年近く前に半導体の量産から手を引いたIBM。ラピダスが「五稜郭」と呼ばれる所以である。