ところが、会見の質疑応答で、予想外の展開となった。
「カイロ大の者ですが、卒業証明書は本物です」とエジプト人男性が色をなして、反論に出たのだ。
この男性はカイロ大の名誉教授で、日本の大学でも教授を務める人物。
カイロ大では小池氏の2年後輩に当たり、当時キャンパスでも見かけたことがあるという。

カイロ大の副学部長も務め、卒業証書などの発行プロセスにも関与した経験があるとして、
卒業証明書で小池氏の肩書が「Mr」と男性形で書かれていたことに「日本人や中国人は名前を見ただけでは男性か女性か分からない。
(『Mr』は卒業証書に最初から記されている)フォーマットで、写真は後で貼る」。写真が貼ってあるにもかかわらず、女性形になっていなかった事情を明かした。

名誉教授は会見後も止まらない。小池氏が首席で卒業したとの触れ込みについては、
「追試で『可』が70%以上で、追試を受けた中で彼女はトップだった。それで首席と言うかは本人の判断」と詳細を明かした。
小池氏も6年前に都議会で「当時の担当教授の言葉をうのみにして、うれしくなって記した」と弁明していた。

カイロ大が不正を働いたとみられていることにも憤っている。
名誉教授は「彼女が卒業証明書を持っている以上に何が必要なの?」と日本のメディアは不毛な議論に終始しているとした。