国の借金、すなわち政府の負債は増えていくのが正しい姿である。21世紀に入ってからの各国の負債の増加を見ると(2001年=100とし、2015年時点のデータ)英国が429、米国338、日本は163とG7の中で最も増加率が低い。日本は借金が大変どころか、むしろG7の中で最も借金を増やしていないのだ。さらに言うと、日本は財政出動の伸びが極端に低い国であり、国民のためにお金を使わない「ケチケチ国家」なのだ。財務省は金を出したがらず、一方で日本が借金漬けだと国民に煽っては税金を取りたがっている。わざわざ「国民1人あたり」というフレーズを持ちだすのは、「政府の借金は国民の借金ですよ」と思って欲しいからに他ならない。ウラに潜むのは官僚たちの利権拡大の思惑である。