橋本さん:都内の小学校の教員などから「水が飲めない子どもが増えている」といった話を聞きました。熱中症の疑いで保健室を利用した児童の様子を見ていると、水が飲めない子どもが目につくという観察結果があったそうです。熱中症の症状が出ている子どもに水を渡しても、「水が嫌い」と、唇を濡らす程度にしか口に含まない場合もあるとのことです。その話を聞き、いくつかの学校にヒアリング調査を行ったところ、各クラスに2~3人は水を飲めない子どもがいることがわかりました。

── こうした子どもたちは、水をまったく飲まない、飲めないのでしょうか?

橋本さん:そうです。「水は味がしないから苦手」という子もいますが、これまで水を飲んだことがない子もいるようです。こうした子どもは、ふだんから家庭でもジュースやスポーツドリンクを常飲している場合が多いです。学校の先生の話によれば、親御さんから「うちの子は水が飲めないから、スポーツドリンクを持たせます」と、言われる場合もあるとのことです。
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