―ある豪邸―
女侯爵「どうかしら、例の娘?」

部下「は……奴隷市場に売られ、その後、娼館へ流れ着いたようです」

部下「その後、性病が発覚して、貧民街の最低位の娼館、通称【便所穴】に落とされたようですな」

部下「死ぬより辛い目に遭われたことかと」

女侯爵「ホホホ、それでいいわ。あんな泥棒猫の娘、当然の末路ね」

女侯爵「ねぇ、これでわかったでしょう? 貴方は、私だけ見ていればいいの」ギロ

夫「……」

女侯爵「何か言いたいことがありそうねぇ? 別にいいわよ、また夜遊びしても」

部下(恐ろしいお人だ……夫の妾を拷問死させ、その子供まで地獄に突き落とすとは)ゾオッ

部下(民衆から吸血侯爵と恐れられるだけはある)