横断歩道の白線の間隔は、これまで45センチから50センチと定められていましたが、塗り直しにかかるコスト削減などを目的に、間隔を90センチまで広げることを可能にする制度改正が、ことし7月に行われました。

交通量が多い場所では2年から3年おきの塗り直しが必要とされていて、新たに横断歩道を設置したり薄くなった白線を塗り直したりするための予算として、今年度は国と地方あわせて82億円余りが計上されています。

横断歩道での交通事故は年間1万件以上起きていますが、中には白線が見えにくくなったことで重大事故につながったと認定されたケースもあります。

2018年10月、川崎市で横断歩道を横断中の男性がタンクローリーにひかれ、頭の骨を折る大けがを負いました。

運転手は過失運転傷害の罪に問われましたが、裁判所は「白線が完全に消えていて、運転手が横断歩道を認識するのは困難だった」として、運転手に無罪を言い渡しました。