日韓両政府は、双方の国を訪れる観光客が入国審査を出発地で事前に行う「プレクリアランス(事前入国審査)」制度をそれぞれ
導入する方向で検討に入った。到着時の待ち時間を減らし、スムーズな入国につなげて人的交流拡大を促す方針で、
来年の日韓国交正常化60周年に向けて調整を急ぐ。

 複数の日韓両政府関係者が明らかにした。

 同制度は、外国への旅行者が出発前に自国の空港で入国書類や顔写真の確認など、訪問国の入国審査を受ける仕組み。
日韓両政府は、入国審査官をそれぞれ相手国に派遣する方向で調整を進めている。

 日本は2002年のサッカー・ワールドカップ期間中に共催国だった韓国との間で実施したことがあるが、正式導入は初となる。

 日本政府は今年2月、台湾との間でも同制度の実証事業を実施しており、来年中の正式導入を予定している。
韓国や台湾以外にも対象国を広げたい考えだ。