全国の学校の構内で心停止となった子ども232人について、救急隊が到着する前にAEDのパッドが装着されたかどうかを調べたのです。

学校にはAEDの設置が進んでいて、もしもの時にはすぐに使える状態の場合がほとんどです。
しかし小学生と中学生では男女に有意な差はありませんでしたが、高校生になると大きな男女差が出ていました。

男子生徒は83.2%なのに対し、女子生徒は55.6%と、その差は30ポイント近くありました。

このニュースが報道された後、ネット上でも「どうせ助けてもセクハラとか言って訴えられる」
「社会的地位を失う可能性のデメリットの方がデカイ」など、トラブルをおそれてしまうといった声があがりました。

女性にAEDを使うことで、責任を問われることはあるのでしょうか。
「まず、ありえません」
そう答えてくれたのは、日本AED財団の顧問を務める、武蔵野大学法学部特任教授の樋口範雄さんです。
樋口さん
「善意で人を助けるという救命処置の場合は、対象者を害するという悪意などがないかぎり、民事責任は問われることはありませんし、罪になることもありません。」
AEDは服をめくったり、開いたりして素肌に直接パッドを貼ります。命を救う目的であれば、責任を問われることはないという見解です。