「PS5」の強化版「PS5 Pro」発表 異例の12万円 世界情勢激変で思惑外れたか

 同日公開された「PS5 Pro」を紹介する動画「PS5テクニカルプレゼンテーション」では、現行機(PS5)と比べて、より高精細なグラフィックスを実現していることを強調。GPU(画像演算処理装置)のアップグレード、レイトレーシング(光の反射と屈折表現)の進化などを解説。しかし普通の人たちにとって現行機との差が分かりづらく、むしろ、日本にとって高すぎる価格に注目が集まっています。

◇世界情勢の激変 思惑外れたか

 「PS4」では、年数の経過でゲーム機の価格が下がり、PS4シリーズの商品寿命を延ばすために「中継ぎ」として強化版「PS4 Pro」を投入したわけです。価格もそれなりに手ごろでしたから「PS4 Pro」のときは、PS4の所有者(ゲームファン)に対して「買い替え」を促すサインになっていました。この成功例を、PS5でもなぞろうとするのは、当然です。

 ところが、世界的なインフレ、そして急激な円高が進みました。「PS5 Pro」ではディスクドライブを「なし(別売り)」にしており、「少しでもコストを下げたい」という意図……苦しみが見えてきます。