生活保護を受けている世帯が物価高で困窮しているとして、複数の支援団体が13日、保護費の基準額を少なくとも7.7%引き上げるよう求める要望書を、厚生労働省に提出した。厚労省が検討中の案には、生活保護受給世帯の多くを占める高齢者世帯を中心に、逆に引き下げる案もある。

要望書は、弁護士や学識者らでつくる「生活保護問題対策全国会議」など、全国の15団体が提出した。物価高が受給世帯の家計を直撃していると指摘。今年4月の消費者物価指数が、前回生活扶助基準を改定した2020年度から7.7%上昇しているとして、それに見合った引き上げが必要だと求めている。

支援団体には「ガス代が高いので風呂は4、5日に1回」(80代男性)、「扇風機もつけずに我慢し、1日1食、安いせんべいを水に浸して食べている。夫はレタスをかめないほど衰弱している」(80代女性)といった声が寄せられているという。