韓国では、今年7月末以降、駅やデパートで刃物を振り回す無差別殺傷事件が発生し、人々を震撼させている。それに前後して、SNS上では学校や駅を狙った通り魔予告が急増し、200名超が検挙された。その歪な犯罪行為の裏には、韓国の国民、特に10代から30代の若者が抱く「相対的剥奪感」があるという

中でも相対的剥奪感を強く感じているのがMZ世代と呼ばれる10代から30代である。今回、犯罪予告の半分以上は10代によって行われたもので、残りは20~30代だったことからも韓国の若者が不満を溜め込んでいることがうかがえる。まるでこれを機に、日ごろの不安や鬱憤を晴らしたかのようだ。

そして言うまでもなく、SNSの普及は相対的剥奪感をより日常化した。SNSを開けば、自分よりも美しく、有能で、恵まれている人が無数に出てくる。韓流・K-POPスターの豪華な私生活も然りだ。彼らが称賛されているのを見かけるたびに、自分が何かを奪われたような気分になるのだ。
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