メキシコ南部ゲレロ州チルパンシンゴの市長が何者かに殺害された。
現地メディアが6日に報じた。
それによると、
殺害されたのはアレハンドロ・アルコス(Alejandro Arcos)市長。
1週間前の9月30日に就任したばかりだった。

ゲレロ州は同国で最も危険な地域のひとつであり、
複数の麻薬カルテルやギャングが10年以上前から血生臭い縄張り争いを繰り広げている。

地元メディアによると、
チルパンシンゴは同州の中で最も危険な市の一つとされ、
2023年には麻薬カルテルとみられる武装集団が陸軍の装甲車を乗っ取り、兵士と警察官数人を連れ去っている。

州検察庁は6日、
アルコス氏が殺害されたことを認めたが、詳細は明らかにしなかった。

アルコス氏が所属する政党PRIは声明でその死を嘆き、
最近就任したチルパンシンゴ市議会の書記も3日前に殺害されたと明らかにした。

それによると、書記は何者かに頭を撃ち抜かれていたという。

チルパンシンゴは長い間、
麻薬カルテル「ロス・アルディジョス」と対立するカルテル・ギャングによる血生臭い縄張り争いの舞台となってきた。

この抗争の結果、
何百件もの凄惨な殺人事件が発生した。

前任の市長はカルテルのリーダーとされる男とレストランで会合を開いているところをビデオに撮られ、
除名処分となった。

2023年7月、チルパンシンゴで数百人が参加したデモは、
麻薬と武器所持で逮捕された2人のリーダーの釈放を勝ち取るためにロス・アルディジョスが組織したものであった。