職務外の仕事を期待されてるのを従業員がどう取るか問題

TSMC「アメリカ新工場」まだ稼働していない事情 文化の違いで「台湾式」の移植に大苦戦中
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「台湾でうまくいっているからといって、台湾のやり方をそのまま持ち込めるわけではないということを、私たちはつねに自分たちに言い聞かせている」。TSMCアリゾナ工場で社内広報と従業員関係の責任者を務めるリチャード・リューはそう語った。

カリフォルニア大学サンディエゴ校で修士号を取得したばかりだったエンジニア、ジェファーソン・パッツは2021年、入社してすぐ18カ月間の研修のため台南に赴いた。

「衝撃のハードワークだ」。パッツはこうした最初の印象で、半導体業界で成功するために何が必要かを強く感じたと振り返った。

アリゾナに戻ると、職務外の仕事もガンガンこなすことが従業員に期待されていた、とパッツは語った。工場の建設が予定どおりに進んでいなかったためだ。

こうしたアプローチは、すべての人に受け入れられるものではなかった。従業員は差し迫った課題を終わらせるために何でもすることが求められた、とパッツ。アメリカ人従業員の中には、台湾で長期間過ごすのが難しいと感じる人もいた。