UZRの算出には、どこにどのような打球が飛んだかという打球データの記録が必要になる。これについて「人間の主観」が混ざっているのではないかという批判もある。

DELTAではこうした入力を手動で行なっているため、打球が飛んだ位置について客観的な記録でないことは確かだ。しかし、できる限り客観的な質に近づくよう、膨大な参考資料を用意したうえで、訓練を受けたスキルの高いスタッフのみで細心の注意を払って記録作業を行なっている。

また、実はMLBでもこうしたデータ入力はつい最近まで手動で行われていたようだ。もちろん、入力環境はできる限り改善されていくべきだが、日本が特別劣っているというわけではない。

算出社によって数字が異なるという話もある。これについてはロジックのち外による部分が大きいだろう。平均をリーグ、NPB全体どちらに設定するのか、打球の強さをどのように判定するかなどは各社の「思想」が反映される。