“球児塾”開校だ。阪神の椎葉剛投手(22)が25日、甲子園での秋季練習で藤川新監督から熱血指導を受けた。身ぶり手ぶりを交えながらアドバイスされ、約1時間のキャッチボールを行った。悩める剛腕が復活へのきっかけをつかむ。

 秋晴れのグラウンドでキャッチボールを行う右腕に歩み寄った藤川監督。フェニックス・リーグを視察した際、「改善ができる」と、名前を挙げていた右腕のマンツーマンレッスンが始まった。腕の振りや体の使い方などを指導。指揮官の提案で、軸足で1度ステップを踏んでからの投球を繰り返すなど、課題改善に励んだ。

 手応えは十分。見守っていた指揮官も首を縦に振るなど良化しているのは間違いない。椎葉は「下半身から連動して、気持ちよく腕が振れるというか、腕が走る感覚。いい時との差が自分でも分かったので、よかった」と明るい表情を浮かべた。

 最速159キロの剛腕として四国ILp・徳島から昨年度ドラフト2位で入団。しかし、1年目の今季は1軍登板なしに終わった。伸び悩んでいる投手を復活させたいと強く思う藤川監督からは「西純矢にしても、森木にしても野球をもう一回しなきゃいけない」と成長を求められている。

 2年目の来季。前日のドラフト会議では古巣の四国ILp・徳島から育成1位で工藤が指名された。「負けないようにしないといけない」と椎葉。大収穫の秋にし、必ず成長を遂げる。