堀内委員長は冒頭、「表現がどうか分かりませんが、帯に短したすきに長し…非常に難しい選考でございました。
いろいろな意見が出ましたが、一本化することができませんでした。ですから今年は該当者なしにさせていただきます」と話した。

今年の沢村賞選考は巨人の菅野、戸郷、日本ハムの伊藤、ソフトバンクの有原、DeNAの東らの名前が挙がり、戸郷と有原が最終候補として議論された。
戸郷は奪三振、防御率、登板数、勝率の4項目、有原は防御率、登板数、勝率の3項目をクリアしていたが
「3個じゃ足りないよ、4個じゃ足りないよということだから該当者なしなんです。普通は突出している人がいればそれで決まりなんですが」とした。

その上で堀内委員長は「この投高打低、投手有利な時代に…残念ですけどもう少し成績が上がって欲しかったなというのが」と苦言を呈した。
世出の大投手・沢村栄治の名前がついた賞のため、基準の数字を極端に下げることはできない。
「「この賞は、最優秀投手ではないんですね。これは沢村さん、沢村栄治さんの賞なんです。
ですから、ある程度の格式、威厳を持って選考させていただきたい」とした。