巨人の秋季練習が29日、ジャイアンツ球場で始まった。来季はセ・リーグ連覇と2012年以来の日本一奪還を果たすべく、阿部監督は選手たちに課すテーマに”自問自答”を掲げた。

 「日本シリーズ見てて、くそ面白くねえな」。練習前の訓示で、指揮官は決して消えることのない悔しさをナインにぶつけた。今季は4年ぶりにリーグ優勝に輝くも、クライマックスシリーズ・ファイナルステージで3位DeNAに下克上を許す屈辱を味わった。

 足りなかったものは何か―。「浅野、1軍の試合出てビビったろ。じゃあ、自分はどうしていくべきなのか、自問自答することが大事」。優勝争いを経験する中でミスも出た期待の若手を引き合いに、一人一人がシーズンで出た課題を自覚することを求めた。

 阿部監督は「ノンビリしてるとすぐクビになる。並大抵の努力じゃ無理」と危機感をあおる。秋季練習は11月10日までの短期間だが、ここで飛躍の鍵を見つけられるかどうかが、来季の明暗を左右する。