世界一の酒豪と聞けば、体躯の良い人物。動物界なら、巨漢のゾウとかサイが思い浮かぶが、実際はそうではない。ゾウは体は大きくても、アルコール代謝の遺伝子を欠いているから酒に弱い。人間はというと、発酵した果物を地面から拾って進化してきた先祖のおかげで、他の生き物に比べるとアルコール耐性はそれなりに強い。本当のチャンピオンは、あなたが予想するよりも貧弱で可愛らしい生き物だ。

先日投稿された英国の医師トム・ロートン氏のツイッターによると、動物界で最も酒に強いのはハムスター。その強さは別格だ。「ハムスターはアルコールが大好きで、水よりもエタノール(アルコール濃度15%)を飲むことを好む。相対的に人間が死に至るような量にも耐えることができる」という。

ロートン氏の投稿は、アラスカ大学アンカレッジの心理学者、グウェン・ルプファーが行った研究を参考にしている。それによると、ハムスターは1日あたり1キロあたり20グラムのアルコールを平気で飲むそうで、これは標準的な男性が1日に21本分のワインを摂取するのに匹敵する。