プロ野球のフリーエージェント(FA)権行使の申請期間が13日で終了し、14日に公示され、15日から全ての球団との交渉が可能となる。この日、阪神・大山悠輔内野手(29)が国内FA権を行使を表明。覇権奪回を目指す巨人が虎の主砲に熱視線を送っているが、それに待ったをかける意外な球団が西武だ。91敗の歴史的大惨敗から巻き返しへ、同じく阪神からFA宣言した原口文仁内野手(32)と球団初のW獲りを画策。一方で阪神からは、大山へ「巨人にだけは行かないで」と悲痛な声が挙がっている。

大山をめぐってはすでに巨人が来年以降、岡本和真内野手(28)の米大リーグ移籍に備えて、その後釜として調査していたとされている。在京球団の編成担当者は「4年総額15億程度が必要ではないか」と獲得条件を予想するが、大山獲得を虎視眈々と狙っているのが西武だ。

チーム再建へ、今オフは他球団で実績のあるコーチを次々と招へいしたが、それだけでは終わりそうもない。西武球団幹部の1人は一昨年オフにソフトバンクへ移籍した近藤健介外野手(31)のように、総額50億円超を要する争奪戦となれば「さすがに親会社の支援を仰いでも無理」とお手上げだが、大山獲得資金捻出の「準備は可能だ。巨人が相手でも勝負できる」と鼻息も荒い。