モニターのリフレッシュレート、人間の目で認識可能な数字は90Hzで頭打ち - トロント大

トロント大学が行った調査によると、人間の目がモニターのリフレッシュレートの向上を認識できる限界は90Hz付近である可能性が示唆された。この研究は、10代から70代までの男女452名を対象に、異なるリフレッシュレートのモニターで同じ映像を比較視聴させるブラインドテスト形式で行われた。

実験では、15Hz、30Hz、60Hz、90Hz、144Hz、240Hzの6種類のモニターが用意され、被験者は2つのモニターに表示された同一の映像を比較し、どちらがより滑らかに見えるかを回答した。映像には、自然風景の動画や高速で移動する物体を捉えた映像、CGアニメーションなど、様々なコンテンツが含まれていた。

結果、60Hz以下のリフレッシュレート同士の比較では、ほぼ全ての年齢層で正答率が高く、リフレッシュレートの違いを明確に認識できていることが確認された。また、90Hzと60Hzの比較においても、特に40代以下の年齢層で有意に正答率が高かった。

しかし、90Hz、144Hz、240Hzといった高リフレッシュレート同士の比較では、状況は一変した。全年齢層において正答率が50%近くまで落ち込み、二択の正解率に有意な差が見られなかった。これは、人間の目がこれらの高リフレッシュレートの違いを明確に判別できていないことを示唆している。