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チームの低迷もあって、この談話が大川オーナーを怒らせ、「監督・コーチ対選手、選手相互の間のだらけたムードが連敗の原因であることが分かった。その最大のガンは張本だ!」となった。
これを聞いた張本は、
「オレは今まで他球団の誰にも負けない成績を残して頑張ってきた。誰にも後ろ指をさされるようなことをしたつもりはない。それがなんで連敗をオレのせいにするんだ」
と憤り、なんと大下監督はじめ、レギュラー全員を集めたという。
そこで、「オレが悪いとしたら、どこが悪いのかはっきり言ってくれ。お願いだ!」と訴えた。
ここでは「いや、ハリ、そんなことはないぞ」となって抱き合うのが、もしかしたら巨人かもしれないが、東映ではそうはならない。
守備面で構えがないからスタートが遅い、カバーリングが悪い、個人記録を追い過ぎる、など言いたい放題になったらしい。
当初は神妙に聞いていた張本だが、最後は、
「確かに俺は思い当たるようなプレーをしたかもしれん。だが、これらのことはだれだって大なり小なりやっているじゃないか。納得いかん」
と言い残し、部屋に戻ってしまったという。