東京・歌舞伎町の路上で売春の客待ちをする女性が中国人観光客を相手にしている現状について、岩屋毅外相は19日の参院外交防衛委員会で、女性が「他に選択肢のない状況で性的に搾取されている」との認識を示した。立憲民主党の塩村文夏氏に答えた。

塩村氏は同委で、「海外の新聞に相次いで、日本がアジアの新しいセックス観光の首都として紹介されている。歌舞伎町で路上売春する日本人女性が来日した中国人らを相手にする現状を報じている」と説明した。

これに対し、岩屋氏は「女性が他に選択肢のない状況に立たされ、性的に搾取されるようなことは、人権の観点からもあってはならない」と指摘。「困難な問題を抱える女性に対する支援をするのが非常に重要だ」と述べた。

塩村氏は、日本へのセックスツーリズムが盛んになっている原因をただしたが、外務省と国土交通省は「売買春は違法だ」と答えるにとどめた。

塩村氏は「売春の原因の一つに悪質ホストがある」とし、日本人女性が海外に売春に行っている実態を強調した。日本の警察による摘発件数について、警察庁の大浜健志審議官は「把握していない」とした。