学校給食費の全国での無償化について、政府は、給食を提供していない学校の子どもに恩恵が及ばないなど課題は少なくないとして、丁寧に検討を進める方針です。一方、立憲民主党などは速やかな実施を主張していて、2025年の通常国会でも論点となりそうです。

学校給食費をめぐり、文部科学省は、子育て支援や格差対策などの観点から全国での無償化を求める声があるのを踏まえ、課題を整理しました。

この中では、
▽給食を提供していない学校に通うケースを含め、給食を食べていない児童・生徒がおよそ61万人いて、一律に無償化しても、すべての人に恩恵が及ばないと指摘しています。

また、
▽生活困窮世帯は基本的にすでに無償化されているため、格差是正の観点も乏しいのに加え、
▽少なくとも4800億円余りの安定財源が必要になるなどとしています。

石破総理大臣は「公平性をどう図るかという課題はある。きちんと解決したときに次の段階に移行する」と述べていて、政府としては、一連の課題を踏まえ、丁寧に検討を進める方針です。