「若者よ、投票に行こう」ではダメ? 投票率も「質」の時代に

投票率が上昇する、とりわけ若者が投票に行けば、民主主義はより強いものになるのか。ただ、海外の事情をよく知る専門家はむしろ、投票の「量」よりも「質」が大事な時代になっているという。

ナチスの反省、定められた3原則
 ドイツがこうした政治教育に力を入れるのは、第二次世界大戦の引き金を引いたナチス・ドイツが民主主義的なプロセスで生まれたという反省がある。
有権者一人一人が「自由」や「寛容」、「個人の権利」といった民主主義的な価値観を学び、学校教育で生徒が自分自身の政治的スタンスを持てるようにすることを狙いとしている。ただし、政治的なテーマを巡る教育の中立性を巡って、ドイツも保守・革新の対立を経験した。