草なぎが赤坂にあるスペインバルを訪れたのは、逮捕される直前のことだった。当時、同店の店員だった木村直哲さんは、接客中に草なぎとギターの話になったという。木村さんがスペインにギター留学することを話すと、草なぎは「えーかっこいい!」と盛り上がり、さらに店の外まで見送りをした木村さんの頬を叩いて「若者よ、我が道を行け」と3回繰り返したという。

 しかしこの直後、家路についた草なぎは公然わいせつ容疑で、赤坂警察署に現行犯逮捕されることに。
若者に進言した通り、自ら「我が道」を行った果て。取り返しのつかない事態を招いてしまった。
一方で木村さんは昨夏にスペインから帰国し、今年8月に日本フラメンコ協会主催新人公演で準激励賞を受賞。今月には凱旋を飾るCDも発売したそうだ。草なぎにとってみれば、あの日の出来事はすべて忘れ去りたいかもしれないが、木村さんは「草なぎさんに応援されるなんて普通ありえない。本当に嬉しかった」と当時を振り返っている。