>>574
書かれた時代に関しても、かなり意見が分かれてるんですね
10節も解釈が分かれているようで、ハーパー注解では怒りの賛美への転化、
フランシスコ会訳注ではなぜか人の怒りが神の怒りに、リビングバイブル訳では
怒りを神に抵抗する者の怒りと解釈し、それを無益なもので、かえって神の栄光に資するだけだ
と考えているようですね
このへんはもう原語の問題や当時の言い回しの問題、さらには筆者の意図等が複雑に絡み合ってて
なかなか読み解くのが難しそうです

さて77章はかつての神のいつくしみ、恵みを思い出しながら
そのいつくしみや恵みが断たれたかのように見える現状を嘆いているようです

この章でよくわからない箇所は2節の「夜はわが手を伸べてたゆむことなく」です
前後から筆者の悲嘆を表す表現であることは分かるのですが、具体的に何を表しているのか分かりません

20節にあるように出エジプトの壮大な奇跡を思い出しながら
現状を嘆いているわけですから、ここもまた神の庇護が途絶えた、
アッシリアの侵略からバビロン捕囚期に到るまでの民族的苦難を時代背景にしているように感じました