>>677
atheistくん、おはようございます。本日の聖句は詩編第85篇です。

ハーパー注解はフランシスコ会訳註を参照していますが、それでも見解が
割れるようですね。とはいえ、この個所については詳しくはフ註を参照しなさい
という表記が時折見られます。またハーパーの詩編担当は、北米の詩編の権威の
J.L.メイズです。『現代聖書注解 詩編』の担当者です。

ハーパー注解はこの詩をコラ・ギルドの第二詩集としています。
そして聖所への巡礼の際に歌われたとし、ヘブライ語本文はしばしば難解で
様々に訳されるそうです。
フランシスコ会訳註は捕囚の地にいて巡礼できない者の心情を詠んでいるという
立場と巡礼途上あるいは到着時に歌った歌という説があり、後者だろうとしています。

「神々の神」の個所8b(口語訳7b)について諸訳あるそうです。
「シオンにおいて神とまみえます」(フランシスコ会訳 新改訳 新共同訳 聖書協会共同訳)
「神はシオンで彼らに現れる」
「神々の神はシオンでみられる」(口語訳)

バカの谷についてハーパー注解はヘブライ語baka'は稀で難解なヘブライ語であると
した上で、わづかな改訂で「涙」と読める。実際古代教会では、マリアに捧げた
讃美歌「サルヴェ・レジーナ」は「この地上の涙の谷」と呼んでいるとしています。
そしてここのを「涙」と読むと後半の「雨」とつながると主張しますが、絶対に
確実な訳では無いと言い訳もしています。
フランシスコ会訳註は、ヘブライ語バカは「乾いた」という意味であるとし、
「乾いた谷」と本文で訳しています。バカの本来の意味は乾燥地に生える低い
バルサムの木である。バカを固有名詞として扱い「バルサムの谷」と訳されることも
ある。今日のワディ・エル・メス(エルサレム南西端の外側)と推定までしています。
その上で若干の写本と古代訳は「乾いた谷」(バカの谷)を「涙の谷」(ボキムの谷)としている
と付け加えてます