>>744
atheistくん、おはようございます。明日の聖句はローマ第8章です。

「夫の律法」。原文は「男の法」ですが、
「男が女を所有物として支配占有する法」というのが古代感覚ですね。
婚姻は古代にあって、父の所有物から、夫の所有物への所有権の移管なので
古代人としても殊に差別主義者であるパウロスは「男の」と強調しているのだと
思います。現代人のatheistくんには抵抗ある考え方でしょうし、
現代キリスト教はその辺をうまくごまかすと思います。
例えばフランシスコ会訳や新共同訳と新改訳2017は
「夫の律法」(直訳)を「自分を夫に結びつけていた律法」に変更しています
新改訳第三版は「夫に関する律法」だったので洗練された改竄訳のフランシスコ会訳を
ぱくりましたね。この訳だと現代人も違和感なく読めますので。

18節の「黄泉の力」
原文は、「ハデースのピュレー」です。
スロージューサー訳は「冥府の門」。フランシスコ会訳は「陰府(よみ)の国の門」。
ピュレーに「力」という意味はなく「門」なのですが、口語訳は「門」は「力」を
象徴しているとして意訳しているようですね。
「冥府の門」は、「生」を断ち切り「死」の支配下に置く力を持つと考えられていた
ようで、つまるところ「岩の上のわたしの教会は死に打ち勝ちますよ」ということを
比喩的に表現しています。

「陰府の門」は、口語訳イザヤ38:10,
「死の門」が口語訳詩編107:18
などにあり、その表現を真似たものだと思います。