■評価はおおむね終了

「選手の成長は垣間見えますが、その一方で投手、野手を合わせた67人の支配下枠の中で、故障者や高卒新人を除いて一度も一軍起用していないのは、投手では福田、鈴木、柿木、ロドリゲスの4人。野手では高浜、石川亮の2人だけ。すでにほとんどの選手を試し終えているのが実情。役割やポジションの適性はこれからも見極めていくのでしょうが、選手の評価はおおむね終わっているともっぱらだし、選手層の薄さも痛感している。しかも、若手を中心に積極起用している分、出場機会が限られたり、成績を落としたりする中堅、ベテラン勢は減俸必至。オフにクビになる選手も出てくる。チームに新しい風を吹かせるためにも、トレードが必要だと考えているようです」

 そんな中、目玉候補と言われているのがロッテの元正捕手・田村龍弘(27)だという。

 田村は2016年にベストナインを獲得、18年には全143試合に出場するも、近年は故障も重なり出場機会が減っていた。

「これに追い打ちをかけたのがドラフト1位で入団した松川虎生(18)の存在です。18歳とは思えない冷静なプレーもあり、井口監督はオープン戦終盤に開幕一軍入りを明言。開幕マスクをかぶり、高卒新人捕手として67年ぶりに開幕勝利を挙げ、佐々木朗とのコンビでは完全試合も経験した。田村が正捕手に復帰するのは難しい。もともと田村は現首脳陣の評価が芳しくなかったこともあり、今季は一軍出場ゼロ。2番手捕手も、強肩の加藤が重用されている。一方の日本ハムは捕手不足が課題。現時点では宇佐見が一歩リードしていますが、経験豊富な田村であれば、正捕手を奪える実力があるとみているようです」(前出のOB)