国は見殺し「コロナでお寺がどんどん消滅」で国民が被る深刻な影響
https://news.livedoor.com/article/detail/20062763/

一般社団法人良いお寺研究会の調べでは、仏教界全体(寺院数約7万7000カ寺)の総収入は、コロナ禍前は約5700億だったが、2020年は約2700億に減った。

ジャーナリストで僧侶の鵜飼秀徳氏は「3密回避のため法事は減り、葬儀も簡略化されるケースが劇的に増えた。コロナ禍が長引けば、経済的に困窮し消滅する寺院が増える。その影響は国民にも及ぶ」という――。

■コロナ禍でさらに経済的に困窮する寺院が増えていくのは必至
コロナ感染症の拡大が、お寺の世界にどれほどの影響を与えているのか。仮にコロナの流行が今後も続くならば今後、仏教界はどうなっていくのか――。

私が代表理事を務める一般社団法人良いお寺研究会(東京都品川区)はこの度、「コロナ感染症流行による寺院収入への影響と未来予測」を調査・分析した。

調査の結果、寺院収入総額がこのコロナ禍によって、およそ半分近く減少している可能性があることがわかった。コロナ禍が長引けば、さらに経済的に困窮する寺院が増えていくとみられる。コロナ禍が「寺院消滅」を、より加速化させる可能性がある。

良いお寺研究会では、これまで社会変動が寺院運営に及ぼす影響を調査してきている。このたび、仏教界全体の市場規模を割り出し、コロナ禍による寺院収入への影響を複合的に分析した。

それによると現在、仏教界全体(寺院数約7万7000カ寺)の総収入(市場規模)は、コロナ禍前の水準で総計約5700億円(非収益事業と収益事業の合計)とみられる。

大手教団(宗派)が実施している寺院調査(宗勢調査)を基にして算出した。2005年では約4000億円規模の水準だった。寺院を取り巻く経済は近年、急激に成長してきていたことがわかった。