中日・根尾昂の投手転向に広岡達朗は理解「前の監督は何をやっていたのか。なぜ適性を見極めるのに3年もかかった」

150キロ投げられるのは才能ある証拠

 その根尾について、広岡は熱く語る。

「根尾は高校時代(大阪桐蔭)、ショート、外野、ピッチャーをやっていたそうだが、一体どれが本職だったのか。どれも素質があるからやらせてみて、今はピッチャーという決断ならわかるし、立浪が変えたのなら根拠があってのことだろう。言い換えれば、前の監督である与田(剛)は何をしていたのか、ということになる。適性を見極めるのに3年もかかるようでは、首脳陣に問題があるとしか思えない。

 根尾の本心を聞いてみたいが、ただ首脳陣の言いなりで『はい』と聞いて、ショートをやって、外野をやって、またショートに戻って、今度はピッチャーだとしたら、自分というものがなくなってしまう。

 根尾はよく練習すると聞くし、頭もいいらしいので大丈夫だとは思うが、ここからが勝負。ピッチャーとしてプロの練習をそれほどやっていないなかで、ストライクが入って、150キロを連発するのは、やはり才能がある証拠。ただ今は抑えられているといっても、点差が開いている負け試合ばかり。気楽な場面で投げさせるという配慮だと思うが、今オフから本格的にピッチャーの練習をただすればいいというものじゃない。首脳陣がどういう意図を持って育成していくかが大きなカギになる」

 当初、根尾のピッチャー転向に対して否定的な意見が多かったが、好投を続けると称賛の声が聞こえるようになってきた。ただ広岡は、立浪が適性を見極めたうえでの判断だからと、最初から期待を寄せるコメントを残していた。根尾のピッチャー転向の成功によって、立浪政権の行く末を左右すると示唆しているほどだ。

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