日本プロ野球が13番目の新球団の参入問題で大揺れに揺れている。新規参入を目指しているのはベンチャー企業ハヤテインべストメント社(本社・東京都中央区=杉原行洋代表)。2軍だけの球団を創設し、2024年シーズンからイースタン・リーグに加盟する計画。本拠地は静岡市の清水庵原(しみずいはら)球場(収容人員1万人)を予定している。

7月21日の12球団オーナー会議で突如、巨人の山口寿一オーナー(65=読売新聞代表取締役社長)が新規参入球団案を提案し、これまでの2カ月間でプロ野球12球団は5回程度の検討会議を開催した。21日に行われるオーナー会議でも中心議題として話し合われることは確実な状況だ。

「継続的に話し合われていることは事実だ。特に巨人が積極的。参入ありきで話が進んでいる。しかし、反対している球団が複数ある。次回のオーナー会議でも紛糾することは間違いないだろう」とある球団首脳は打ち明けた。

ハヤテインベストメント社は現在、野球チームを保有していない。仮に参入が決まっても、他球団の戦力外選手や外国人選手を中心とするチーム構成となる。今後の12球団による話し合いにもよるが、1軍を持たない球団がドラフト会議に参加することも難しい。巨人がなぜ2軍だけの新規参入球団案を提案したのか、山口寿一オーナーの狙いはどこにあるのか…は他の11球団首脳も図りかねているが、反対している球団の主な見解は次の通りだ。