野球とは違う道に進んだのが大場翔太(37歳)だ。

 '07年のドラフト会議で巨人や阪神など6球団から1位指名を受け、ソフトバンクに入団。
プロ初登板初先発で無四球完封勝利を飾り、将来のエース候補として期待されるも、それ以降は結果を残せず、金銭トレードで中日に移籍。'16年に戦力外通告を受けた。

 「肩と肘を壊してしまい、ずっと満足のいくボールが投げられる状態ではありませんでした。戦力外通告は覚悟していました」

 その後、大場は知人の勧めもあって競輪選手への転身を模索する。

 「一般企業から就職の話も頂いていたのですが、プロ野球のときのヒリヒリする感覚が忘れられず、挑戦することにしました。体力には自信があったので、絶対にプロになれると確信していたんです。ラーメン屋やコールセンターのバイトをしながら練習に励みました」

 だが、現実は甘くなかった。練習中にケガを重ねたことが響いて、2年連続で競輪学校の入学試験に落ちてしまう。
過酷なトレーニングもケガをした身にはキツく、もう一年続ける気力はなくなったという。

 「あのとき、一般企業に就職していれば、と何度も当時を振り返ってしまい辛かったです。その後はコールセンターのオペレーターを経て、商業施設や店舗改装などにかかわる資材搬入のアルバイトをしています」

 現在は東京・荒川区にある実家のマンションで、高齢の両親と3人暮らしをしている。
3年前からは野球に関する動画の配信を始めて「YouTuber」になった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bce5e8c8517d9a99ecb552d04de4b5253ee729c0