日本ハムは何度も条件を見直して引き留めを図ったが、FA宣言をした時点で近藤の心はほぼ他球団への移籍に傾いていたというのだ。

 その理由は、金額でも年数でもなかった。

 「近藤は新庄剛志監督と相性が合わなかったんです。ファイターズで誰よりも勝利にこだわっていた選手ですから。”優勝なんて目指しません”と言い放って、シーズン中も不可解な采配や選手起用を続けた監督への不信感は大きくなる一方だったようです。

 もちろん、球団側もそれを理解していました。新庄監督はよっぽどのことがないかぎり、来年で契約満了で退任する可能性が高い。だから、球団側も交渉の席で『あと1年我慢して、来シーズンのオフにもう一度FAを行使するか考えてほしい』というような話をして頭を下げたと聞きます」(在北海道テレビ局関係者)