【宇野勝・フルスイングの掟】いよいよキャンプがスタート。貧打が響いて昨季6年ぶりの最下位に沈んだ中日で打線のカギを握るのはダヤン・ビシエド内野手(33)とみた。今季の立浪監督は外野が本職のアルモンテ、鵜飼も一塁に挑戦させる方針のようで、これまで不動の「4番・一塁」を務めてきたビシエドのレギュラーの座は確約されていない。

 チーム内外でもビシエドの復活に懐疑的な声も出ているようだが、まだまだ老け込む年齢ではないし、もう限界なんてことはない。メジャー通算41本塁打の新4番候補としてアキーノが加入したが、日本の野球はあくまで未知数。ビシエドのここまで来日7年間の実績はダテではないし、去年は打撃フォームを見ていて右脚に重心を残しすぎていたので、普通に打ちにさえいけば長打も出るはず。あまり上体が突っ込みすぎることを気にしすぎない方がいい。

 どうしても4番としては物足りない成績だと言われるが、なんだかんだと言っても昨季は129試合に出場して打率2割9分4厘、14本塁打、63打点を挙げている。それなら思い切って打順を2番に据えたらどうか。1番・岡林、2番・ビシエド、3番・アキーノというオーダーにしても面白いのでは。1、2番に足の速い選手を置いて、1番が出たら2番が送りバント、エンドランという判で押したような野球は日本のファンももう見たくないと思う。

 メジャーで大谷が2番にいてファンがわくわくするように、日本の野球も2番に強打者を置くような野球に変わっていかないと。それを超攻撃的オーダーというのではなく、日本の野球も早くそれが当たり前、スタンダードになってほしいね。

 投手陣は先発に実績のある涌井が加わり駒が揃っているし、リリーフも8、9回とロドリゲス、R・マルティネスが控えていて12球団一と言ってもいいほど安定感抜群だ。あとは野手の奮起だけ。その中でもビシエドの長打復活に期待している。

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