3月開催の第5回WBCに参加する侍ジャパンのダルビッシュ有投手(36=パドレス)が、21日に宮崎合宿で実戦形式のライブBPに臨み、村上宗隆内野手(23=ヤクルト)にバックスクリーンへの一発を浴びた。これを異例の速さで報じたのが、複数の韓国メディア。ダルビッシュがWBC1次ラウンドの日韓戦(3月10日・東京ドーム)で先発する可能性が高まる中、韓国国内や同国代表チーム内では「ダル憎し」のムードにも拍車がかかっているという。一体どういうことなのか。

 世界も注目する対決がいきなり実現した。第2クール初日の午前中、投手と打者が実戦形式で対戦するライブBPが行われ、ダルビッシュはいきなり昨季3冠王の村上と初対戦。初球で空振りを奪ったが、1ボール2ストライクから投じた真ん中高めのツーシームをバックスクリーンへと運ばれた。

 自身が希望して行われた〝おかわり対戦〟でも村上に逆方向の左翼前へ痛烈な当たりを許した。それでも村上、大城卓(巨人)、近藤(ソフトバンク)、岡本和(巨人)、牧(DeNA)の打者5人を相手に37球を投げ、終わってみれば安打性の当たりは24球中3本のみ。登板後は「ストレートはよくなかったが、スライダーはよかったし、打ちにくるバッターに投げられてよかった」と振り返った。

 一方、被弾したことには「もう打った瞬間に行ったかなと思った。こんなところで公開処刑されて悲しいです」と述べて笑いを誘うと、村上については「真ん中高めに行ったが、あの球をそんな簡単にはメジャーのバッターでも打てない。びっくりした。芯でしっかりとらえていたし、本物だなと思う。頭もいい。これからいずれメジャーに行く可能性もある。日本の選手の可能性を変えられる選手だと思う」と絶賛の嵐だった。