3大会ぶりにWBCで世界一となった侍ジャパンの高橋宏斗投手(20)=中日=が23日、帰国した。史上最年少で侍入りした竜のエース候補は、今季の目標に自主トレをともにした山本由伸投手(24)=オリックス=超えを照準に定めた。2年連続沢村賞に輝いた右腕の3年目の成績を踏まえ、規定投球回&2桁&防御率1点台をクリアする。

 引き締まった表情で日本に帰ってきた。世界一のメンバーとして帰国した高橋宏は会見で「感じたことのないプレッシャーを感じて、すごくいい経験になりました。世界一を勝ち取ることができてすごくうれしいです」と振り返った。
 濃密な1カ月を過ごした。チーム最年少選出から始まり、宮崎での合宿や強化試合、東京ラウンドを経て、最後はマイアミの地で世界一の歓喜を味わった。WBCでは不慣れな中継ぎで3試合に登板。計3イニングで3安打1失点。奪三振は5。うち2つは決勝の舞台で、米国代表のトラウト(エンゼルス)とゴールドシュミット(カージナルス)から奪ったものだ。
 「人生でこれ以上ないほど震えたWBCでした」。各国のトップが集まる大会で体感した一流選手の本気。「大谷さんがあそこまで感情をむき出しにするとは思わなかった」。異国で輝く二刀流には誰よりも熱い思いがたぎっていることを知った。普段はクールなダルビッシュが味方の本塁打で一目散にベンチから飛び出していた。アメリカのトラウトは頭からベースに飛び込んでいた。「自分自身にはあまりなかった一試合に懸ける強い思い。全員から責任感を感じました」。全てはかけがえのない経験だ。

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