ロッテが前代未聞の形で、今季7度目のサヨナラ勝利を収めた。

 1点を追う9回1死二、三塁、佐藤都の中前打で同点。さらに1死二、三塁のサヨナラ機で出来事は起きた。打者・荻野が中堅に飛球を打ち上げ、西武中堅手・長谷川がキャッチ。本塁送球は大きく三塁方向にそれ、タッチアップした三走・岡と捕手・古市が交錯。岡は生還し、ロッテナインは荻野を中心に歓喜の輪を作った。

 しかし西武は三塁走者の離塁が、中堅手の捕球よりも早かったとしてリクエスト。それを受け、審判団はリプレー検証に入った。

 約3分間の検証後、責任審判の本田主審は「リプレー映像がありませんので、判定通り得点とします」と場内放送で説明。そのままロッテのサヨナラ勝利となり、微妙な空気が流れる中、ナインは再び歓喜の輪を作った。

 試合後、吉井監督は最後の局面について「もしアウトになったら延長になるので、そこは冷静になっていました」と振り返る。三走と捕手の交錯についてではなく、三走の離塁が早かったことに対するリクエストかと問われ「そうです。本塁のプレーではないです」と淡々と話した。

 三塁走者と中堅手の捕球を同時に収めた映像が存在しなかったと見られ、検証自体が不可能だったための措置だが、負けた西武はもとより、ロッテにとっても後味の良くない結末となった。


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