人心を掌握するカリスマ性を持っていても、短期でチーム強化するのは難しかった。勝負に絶対はなく、不確定要素がいくつも絡み合う。春先の故障者続出がチームに影を落とした。

 開幕ローテーション入りしていたポンセと金村、抑え候補の石川が相次いで離脱。主砲の清宮も左脇腹を痛めて抹消された。バックアップメンバーも次々に負傷。指揮官は「一気に16人もケガをした。たら、ればになってしまいますけど、あれなかったらどういう戦いをしてたか…」と誤算を嘆いた。

 実際、現場では選手の入れ替えに関して弊害が起きていたという。「あの選手を呼びたいと(フロントに)言ったら、(2軍の)ゲームができないと。そのストレスはめちゃくちゃあった。『そっちも考えないといけないの?』というのは、正直ありました」