>>16
もう遥か以前に使用禁止となった道路だったが使用禁止の立て札と簡単なバリケードが設置されているだけなので

帝国近衛軍正式採用の補助動力付き荷車の高い不整地路踏破能力のお陰で、少しだけ荒れ地を走って通行止めの道に乗り込んで走り続けた

長い間きちんとした整備をされていない割には道路自体の状態は良かったが掃除はされていないので大小の障害物が散乱している場所も見られた

今の荷車曳き当番はSであるが、やはり障害物に邪魔をされてしまい、あまり速度を出せないで苦労している

YとHは荷車の積み荷の上に座って落ちないように掴まって休んでいるが
障害物を避けるために頻繁に左右に細かく進路を変えているので居眠りは出来ないでいた

旧型の近衛軍正式採用端末(勝手に持ち出している)でYとHは進路上の情報を読み取っている

Y「出発初日から張り切り過ぎて疲れ過ぎるのも嫌だから、無理をして一気に次の街に行くのは止めて、この先の道の駅で野営しない」

H「そうね、道の駅の施設は生きてないかもだけど、道の駅の隣接地に森林公園が在るから、そこにしない」

YがHと相談していたことを荷車を走り曳くSに伝えるとSも賛成と答える

Y「野営地までそんなには距離が無いから悪いけど交代しないで行けるかなS?、その代わりに野営準備とか食事の支度は私とHがするからSは着いたら休んでて良いからさ」

それなら頑張って走りきるからとSは返事をして、少しでも早く野営地に着くように速度を上げていった