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Sの頑張りもあって、荷車は昼を僅かに過ぎた時刻に道の駅に着いた
着く前に、道の駅について端末で調べて分かる範囲から想定していた以上に、施設の状態は悪かった

もともと施設の建物をあてにしてきた訳ではないが、Sの曳く荷車は例外なくドアや窓が破壊されて、何者かに中も荒らされている、1群の建物の前を通り過ぎて、先に在る森林公園に向かう

森林公園の門の鍵は掛かっていたが壊して入るのに躊躇いはない
端末で調べて野営に向いたロケーションまで、後わずかで着くのでSは鼻歌混じりで荷車を曳いていく

荷車は樹林の中の遊歩道に入っていき、岩山に隣接する広場に入る、広場には湧水の泉と小川があり、岩山には幾つか観光用の洞穴がある

Sに洞穴の1つに荷車を入れてもらうと、YとHが荷車から降りてきてSにお菓子箱と水筒を渡して地面にシートを敷いてあげて、Sにはしばらく休憩してなさいと告げると

二人は野営準備を始める、先ずは近衛軍配布の多機能天幕を洞穴入口を隠せる様にして設置する、今はまだ寝ないので天幕は左右に寄せて固定する

次に食事の準備をYが始めると、Hは折り畳み式水タンクを幾つも抱えて湧水の泉に水を汲みにいく

Hが抱えて持ってきた水は特に殺菌や濾過の水質改善が無いのを、Hがこれも近衛軍から勝手に持ち出しきた簡易式分析器で検査済みである

Yが荷車から降ろした野営用コンロや鍋や飯ごうを設えて、切った肉や野菜を煮込み、ご飯を炊いている、後はカレールーを鍋に入れればカレーの完成

Hから泉の水と泉周辺に異常なしの報告を聞いたYが、念のために近衛軍から勝手に持ち出した警戒装置を設置してから
明るいうちに泉浴をしましょうとHに告げる

Hが私はSを呼ぶついでに警戒装置とタオルを持ってくるからと言い、洞穴へいく

Yは炊き上がったご飯をコンロから下ろし、カレー様に煮込んだ鍋にカレールーを入れて仕上げを済ます

Yは仕込みが終わるまで待っていたHとSと一緒に泉にいくと警戒装置を設置してから

三人揃ってポンポン、素っポンポンの全裸になってから冷たい泉に飛び込んで汚れを落とすと

パンツ1枚でタオルを巻いてからカレーライスを食べに戻る

その日の晩飯は昼飯を摂るのが遅く、食べたのもガッツリとカレーライスだったので、乾麺を泉の水で茹でたカレーうどんと泉の水で割った焼酎で済ませた