新庄にこれ超えられるんか?


「中村文昭さんという人に来てもらって、話をしてもらった。いろんなことを言ってもらったけど、野球も、みんなそうやけど、大事なところは一緒やから」
早出組が練習を開始する予定だった午後2時を回っても、選手はおろかスタッフもグラウンドに姿を見せなかった。ミーティングが行われていたことは明らかだったが、全員の前でしゃべったのは監督ではなくその道のプロ≠セった。指揮官は続けて「俺らが結果がうまくいっていないから気づけていないところもあるし。逆に苦しいスタートになったからこそやれることもあると思う。新しい気づきというか、そういうものを伝えてもらった」と明かした。



信じる者こそ、何とやらというが、矢野監督がこだわる“予祝”はチーム内にも飛び火。あるフロント幹部は「監督だけでなく我々、フロント、選手もそれをやっていこうということ。まだ試合結果も出てないのにヒーローが誰かと想定してヒーローインタビューの準備をしたり、遠征先の食事会場でも“予祝”で盛り上がっている」と明かしている。
例えば後半戦開幕カードとなった中日戦(ナゴヤドーム)で控え組の陽川尚将内野手(30)が1戦目に本塁打を決めた翌日、球団は「2戦連発おめでとうございます」と“予祝”して試合前からテレビ局にインタビューを依頼し、想定問答まで設定。
食事会場では糸井ら主力組に「(球宴でサイクル安打を達成した)近本選手に続くサイクル安打、おめでとうございました!」と呼びかけ、選手も「おかげさまで打てました」と返答するなど、大いに盛り上がっている。
他にも試合前の真っ白なスコアブックに「近本三塁打」とわざと記入し「これも予祝のひとつ」(球団関係者)とするなど、チーム挙げての“予祝ラッシュ”を徹底していたのだ。